
那珂川市で創業37年。経営理念は、日々の仕事のなかに受け継がれている
2026年7月20日、ネクステップは創業から37年を迎えました。那珂川市のまちには、ネクステップの青い看板がいくつも立っています。
「那珂川市の不動産といえば、ネクステップ」。地域の方々にそう言っていただけるようになるまでの道のりに、何か派手な施策があったわけではありません。目の前のお客様に向き合い、日々の仕事を積み重ねてきました。
今回、会社の魅力を改めて言葉にするために、経営者と社員へのインタビューを行いました。そこで見えてきたのは、創業時の想いが、社員一人ひとりの仕事のなかで、それぞれの形に変わりながら受け継がれているということです。
この記事では、ネクステップの原点と、38年目を迎えた現在地をお伝えします。
会社の原点は、ひとりの情熱から
ネクステップのはじまりは、ひとりの学生が抱いた情熱でした。
創業者である会長は大学4年生の時、司馬遼太郎の『竜馬がゆく』に感銘を受け、起業を決意します。当時は、まだどのような事業をはじめるのかも決まっていませんでした。心のなかにあったのは、「日本をより豊かに、元気に、明るくしたい」という想いだったそうです。
大学卒業後に入社したリクルートで営業を経験し、その後に独立。創業から約4年が経った頃、その想いは経営理念として言葉になりました。
言葉の中心に置いたのは、「人間力」です。
不動産会社でありながら、事業やサービスよりも先に「世の中になくてはならない人間」を掲げたのは、感動を生み出すものが「人」だと考えたからでした。
「地域の人々に夢や勇気を与えたい。その想いは、今もまったく変わっていません」と会長は語ります。37年の間に事業は広がり、社員も増えましたが、この原点と理念は変わっていません。
【経営理念】
世の中になくてはならない人間と企業を創ることに最善の努力を尽くし
その人間力と企業力によって歓びと感動の世界を形成する企業、
それがネクステップグループである。
経営理念は、日々の仕事のなかにあった
創業時の想いは今、ネクステップのどこにあるのでしょうか。経営者と社員へのインタビューを通して理念が垣間見えたのは、ごく日常の仕事のなかでした。
電話の声が、少し弾む
入居審査の結果報告は、用件だけを伝えれば数十秒で終わる連絡です。けれど、その電話であえて少し声を弾ませて報告するという社員がいます。
電話の向こうにいるのは、新しい生活を始めようとしている人です。だからこそ、「審査に通りました」の一言を、ただ事務的に伝えるのではなく、一緒に喜ぶ気持ちで届けたいのだと話します。
毎朝20分、店舗を磨く
ネクステップの朝は、全員で行う清掃からはじまります。
会長が大切にしてきた「掃除は心を磨くこと」という教えが、毎朝の日課として根づいています。その積み重ねは、来店されたお客様からの「店舗が明るくて、きれいですね」という一言になって返ってきます。
「下請け」ではなく、「協力業者」
ネクステップでは、工事などを担うパートナー会社を「下請け」とは呼びません。「協力業者」と呼び、感謝を伝え、対等な立場で付き合うことを大切にしてきました。
その関係を物語るエピソードがあります。
長年、住宅の建築現場を支えてきた大工さんが、ご自身の家をネクステップホームで建ててくださいました。家づくりの裏側を誰よりも知る職人さんが、自分の大切な家を任せてくれたのです。
社内には、「小さな仕事のドラマ」というチャットがあり、こうした出来事が日々共有されています。
年配のオーナー様のもとへ伺う際、「自分の親戚の家に行くような気持ちで訪問しています」と話す社員もいました。
それぞれが自分の持ち場で、相手にどう向き合うかを考え、行動している。それが、ネクステップの日常です。
日々の積み重ねが数字になり、目に見えないものを見つけ続けた20年
小さな仕事の積み重ねは、やがて目に見える形になりました。
管理物件の入居率は約98%、入居者様からのリクエスト処理率は95%を超えています。これらは、目の前の人に向き合い続けた結果として、後からついてきた数字です。
実際、全体朝礼で説かれるのは、売上目標ではなく「自分を磨くこと」と「お客様に真摯であること」。数字で社員を追い立てるのではなく、数字の手前にある姿勢を大切にすることが、ネクステップの考え方です。
そして、この積み重ねを支えてきた仕組みの一つが、2026年2月に20周年を迎えた「月間賞表彰」です。
月間賞が生まれたきっかけを、会長はこう振り返ります。「営業は数字で目立ちますが、経理や管理のスタッフが頑張ってくれているからこそ、会社は運営できている。間接部門の社員にもスポットライトを当てたかったのです」。
月間賞の唯一のルールは、数字だけで評価しないこと。結果の裏にある、目に見えない努力やプロセスを一生懸命に見る。候補者を選ぶリーダーたちは、部下の見えない頑張りを見つけ出し、情熱を持って推薦します。会長はこれを「見る力を磨く場」と呼びます。
表彰後には食事会があり、選ばれたメンバーが同じテーブルを囲みます。「家族が食卓を囲むように、同じ空間を共有することが大切」と言う会長。その積み重ねが、20年以上にわたり240回を超えて、一度も休むことなく続いてきました。
経営理念が日々の行動になり、その行動を見つけて光を当てる仕組みがあり、それが信頼になり、数字につながっていく。
ネクステップが目指す「日本一」とは、売上や規模の日本一ではありません。ホスピタリティとお客様やパートナー会社を想う気持ちの日本一。「ネクステップなら間違いない」と言っていただける、オンリーワンの存在であることです。

第2章へ。受け継ぎ、育てる
2025年9月、会長から社長へと経営のバトンが渡りました。
事業承継というと、少し緊張感のある言葉に聞こえるかもしれません。けれど二人の間にあるのは、シンプルな信頼です。会長から社長へのメッセージは、こうでした。
「理念は共有できている。だから、やり方は自由でいい。ワクワクしながら、楽しんでやってほしい」。
その言葉を受けて、社長が掲げるのが「理念と数字のバランス」です。人を大切にする理念を土台に、戦略や仕組みを整え、会社を次のステージへと進める。個人の頑張りだけに頼るのではなく、組織として成長し、その成果を社員の豊かさに還元していく。
目指す姿は、変わりません。地元・那珂川市で「ネクステップがないと困る」と言われる存在であり続けること。そして、圧倒的なホスピタリティと実績によって、地域から指名され続ける会社であることです。
38年目の現在地
今回、経営者と社員にインタビューをして、改めて気づいたことがあります。
創業の想いは、壁に掲げられた理念の言葉だけに存在しているのではないということ。電話の声に、毎朝の清掃に、パートナー会社との付き合いに。社員一人ひとりの仕事のなかで、それぞれの形となって生きていました。
想いは受け継がれながら、これからも形を変えて育っていくものだと思います。インタビューでは、「会社が大きくなっても、今の人間味や親しみやすさは失わないでほしい」という声もありました。会社が守るべきものを、経営者だけでなく社員たちもすでに知っている。それもまた、今までの積み重ねで生まれたものだと思います。
創業から37年、そして38年目。ネクステップの物語は、新しい第2章に入ったところです。この先も那珂川市のまちから、小さな仕事を一つずつ積み重ねていきます。










